1回のプレイは、1000の言葉よりも重い。

レトロゲームを中心に。

『弾幕STG誕生史』を書いてみて、ネット上のSTGに関する情報のあまりの少なさにびっくりした、という話

誤認のご指摘、大歓迎!

連載の途中ですが、「弾幕STG誕生史」の運営方針について、このへんでちょろっと書いておきます。

まず最初に、声を大にして*1言っておきたいのは、このブログに書かれている内容は、あくまで私、「たらこ」という1STGファン個人の見解であり、「絶対的に正しい」ものではないということです。

もちろん、私自身がこれまでプレイヤーとして経験してきたプレイ体験、購読した書籍、STG仲間との議論、当時のゲーセンの空気等を通して得た、「私はこう思い、こう感じている」見解を書いているのは事実なのですが、所詮は1個人の視点。書籍等に掲載された情報のチェック漏れもあるだろうし、20年以上も前の話なので、記憶違いや勘違いも、当然あります。リリースされたすべての作品を、充分に遊び尽くせているわけでもありません。

しかしこれは、個人の活動の限界、個人のカバー範囲の限界だと考えているので、これら私の力量不足による事実誤認については、お手数ですが是非とも、気が付いた方からご指摘いただけると幸いです。個人の限界を複数の個人'sの集合知でカバーできるのが、ネットのいいところなので。


すでに前回の記事に対しても、

といった、非常にありがたいご指摘をいただきました。他の点についてもお気付きの点がありましたら、「しょうがねぇなぁ、教えてやんよ!」といったお気持ちで、コメント欄や、ツイッターハッシュタグ「#弾幕STG誕生史」等でお気軽にご指摘いただければ、非常に非常に幸いです。


twitter.com↑このハッシュタグが、ゆくゆくはネット上のSTGに関する議論のプラットホーム的に機能するようになったらいいな…というのは、ちょっと夢見過ぎですかね。


情報のソースについて

記事中の情報について、私自身正確さがあいまいだと感じている部分については可能な限りネットや手持ちの書籍で確認するようにしていますが、それでも真偽がハッキリしないケースがあります。

例えば前述した「バツグンSPはロケテスト版ではなくてAOU版だよ!」についても、「バツグンSPはロケテスト版だよ!」という情報と「バツグンSPはAOU版だよ!」という情報が、ネット上では混在しているのが現状です。


こうしたケースでは、私には真偽を確認する方法がありません*2。メーカーの公式情報が存在すればよいのですが、現在では当時のSTGメーカーの多くは倒産等して残っておらず、残っていたとしても20年以上前の古いゲームについてはサイト自体が存在せず、公式情報が存在しないのが現状です。



書いてみてびっくりした、ネット上のSTGに関する情報の『貧困』

こうした「当時についてのネット上の情報の少なさ」については、今回記事を書いてみて、私自身が本当に驚きました。STGの歴史について参考になるサイトを検索しても、それなりにまとまっている記事は10年前(!)に書かれた↓の記事ひとつしか(!!)見つからなかった有様です。

p-shirokuma.hatenadiary.com


紙の書籍まで探せばこうした事を書いている記事も存在するのかもしれませんが、手元にない資料を、どの雑誌の何号に載っているかすら情報が無い中、国会図書館等に赴きそれに当たってから記事を書けと求めるのは、論文や書籍では妥当でも、個人が書くブログでは非現実的でしょう。このブログを私はおカネをもらって仕事でやっているわけではなく、本職サラリーマンの片手間、趣味でやっているわけですから。

こうした事情から個人のブログ記事が論文や書籍に比べて正確性で劣ることは事実ですが、そこは前述したとおりネットの強み、みなさんの集合知で補完ということで。気付いた方に、ご指摘いただければと。


ついでに言うなら、こうした情報がネット上にほとんど落ちていないという現状に危機感を覚えたという事が、今回私が「弾幕STG誕生史」を書き始めた動機のひとつにあります。

本連載では、Wikipediaを情報ソースとして利用している箇所が何箇所かありますが、これについては私自身、苦肉の策です。他にソースが存在しないのですから、仕方がありません。もっとマシなソースがあるなら、私だってそれを使っています。こうした現状を少しでも改善したいということが、今回私がブログを書いている理由のひとつです。


情報は生モノであり、古い情報はどんどん忘れ去られていく。これは仕方のないことです。しかし、最近STGに興味を持ってくれた方が過去の作品や歴史について調べたいと考えたとき、ここまでネット上に情報がないという現状は、あまりにも貧しすぎる。書籍を当たれという意見の方もいるかも知れませんが、それはあまりにも敷居が高すぎる話でしょう。その前段階として、もっと気軽に情報を得ることができる場所は、あったほうがいい。私は、そう考えています。

弾幕STG誕生史」に触発され、ネット上でSTGに関する情報を発信する方が少しでも増えてくれれば、私にとってそれに勝る喜びはありません。


作品解釈の妥当性について、異論の投稿も、大歓迎!

ここまでは、「CAVE作品にも武器セレクト制のSTGは存在する」のように、誤りが明確な「事実」の部分についての話をしましたが、記事の中には識者によって見解が分かれる「解釈」の部分も存在します。

たとえば前々回の記事で、「弾幕系の萌芽はヴイ・ファイヴにある」と私が解釈していることと、その根拠を記事中で示したつもりですが、この解釈に異論がある方も、もちろんいらっしゃることでしょう。「いやいや、弾幕系の萌芽は達人王だろ」というように。そうした異論についても、どんどんご意見いただければと考えています。

「事実」と異なり「解釈」に絶対的な正解は存在しないが、それぞれの解釈を突き合わせて意見交換することで、より「妥当な解釈」に迫っていくことができる。そう、私は考えていますので、異論、反論は大歓迎です。ぜひ、あなたのご意見をご気軽にお聞かせください。


以上、「弾幕STG誕生史」運営方針でした。

*1:フォントも大にして。

*2:未だに分かっていないので、真相をご存知の方、情報ください…